京焼は京都の焼き物をさしています。一般的に清水焼と称されることがありますが、実際は京焼の中には多くの焼き物があり、清水焼の他に粟田口焼や御室焼き、修学院焼きなどがあります。京焼の特徴として陶器で作られている他、一度焼いた後に絵を施している上絵付け技法を取り入れているものが多く大変鮮やかな色合いをしています。
京焼はいつから作られ始めたの?
京焼はいつから生産が始まったのかは不明瞭であり、慶長時代に生産され普及が始まったとされています。最初に京都で焼き物が確認できたとされているのは粟田口焼きでその後粟田焼、清水焼や御室焼きと続いていきます。清水焼との違いは粟田口焼や粟田焼は天目茶碗や中国の茶器の写しであるのに対し、形も絵付けも様々であり、決まった技法などもあるわけではありません。なお粟田焼から発展した際には、緑や紫、黄色や紺といった寒色系の釉薬を使用しており、のちの押小路焼のルーツになったとされています。
京焼と清水焼の違い
現在京焼を清水焼と表現するのは、時代の流れとともに様々な焼き方の窯元が減少したことが関係しており、現在では京都の焼き物を清水焼としているところが多いです。経済産業大臣から指定されている伝統工芸品に属していますが、正式名称は京焼・清水焼となっています。
清水焼のあれこれ
清水焼発祥の地として若宮八幡宮社には石碑が建立されており、毎年8月には陶器祭が開かれ、清水焼で装飾されている神輿が出てきます。 現在の京都市東山区や山科区、宇治市などで生産されているものをまとめて呼んでいます。もともと京都は茶の湯の流行が著しく、様々な茶道具や器が作られていました。そのため全国より名工が集まり、焼き物の町としても知られています。現在でも300軒ほどの窯元があり、それぞれの窯元の造る作品はどれも個性的で様々な形、色のものがあります。 京焼と清水焼との違いはなく、京都での焼き物の中に含まれていることになります。自由な作風であるため一見すると清水焼であると判断しにくいのも特徴の一つです。