全国焼き物フェアとは、日本全国の主要な産地に点在する窯元や、そこを拠点に活動する個人作家などが、開催地である仙台へ一堂に集まって、質の高い優れた作品の展示あるいは販売を実施するイベントです。具体的には益子焼や笠間焼をはじめ美濃焼や九谷焼、瀬戸焼や信楽焼あるいは伊賀焼や京焼、また備前焼や萩焼の他、波佐見焼や唐津焼さらに有田焼や伊万里焼に至るまで、全国約120もの窯元や作家で出展実績があります。
このフェアがスタートしたのは2012年で、前年の東日本大震災を切っ掛けとしています。日本全国あらゆる産地の優れた陶磁器を、東北で暮らす様々な人々に触れてもらう機会を提供することで、焼き物を通じて潤いのある日常生活を取り戻してほしい、こんな思いがこのフェアには込められています。毎年県内外から約3万人もの大勢が来場し、東北地方でも一大イベントで知られます。
イベント会場には魅力あふれるイベントコーナーも盛りだくさん。これまでの実績としては、東北で活躍する陶芸家に焦点を当てて紹介する「東北の陶芸家たち」の他、猫好きの作家たちによるユニークで可愛いアクセサリーやバッグあるいは小物雑貨を展示販売する「にゃっ展」、焼き物のある住まいづくりを提案する「引き立て合う家具と器monmaya」など、色々なブースで焼き物を楽しめる環境があります。また北海道グルメを味わえる「味力発掘!北海道」や、全国の職人たちが南部鉄器や熊野筆など匠の技を紹介する「匠(たくみ)の職人展」のように、焼き物以外の企画も同時開催していました。
なお全国焼き物フェアは2020年に開催予定でしたが、新型コロナウィルスの感染状況によって中止。しかし2021年は感染症の拡大防止を徹底して、お客様に安心して来場してもらえるように徹底的な対策を図ることで、開催に向けて検討中のようです。なお開催期日は2021年10月初旬に予定されています。ただし予定変更も考えられるため、今後の動向については、きめ細かい情報確認が求められます。